文献紹介のページを更新いたしました(2026年2月掲載)
臓器移植後妊娠例でのタクロリムスの先天異常およびSGA発生リスク評価
Key Point
臓器移植はいまや世界的に広く認知された医療として確立している。一方で、移植後には生涯にわたり免疫抑制薬を使用する必要があり、その免疫抑制薬による妊娠や胎児への影響が懸念されることになる。1992年に米国で開設された国際臓器移植後妊娠レジストリー(Transplant Pregnancy Registry International (TPRI))では、患者自身や医療者からの報告に基づいて、免疫抑制薬の使用状況や妊娠転帰に関する情報を収集し、臓器移植後妊娠管理における様々な提言がなされている。タクロリムスは臓器移植後をはじめ、リウマチ疾患など様々な自己免疫疾患で使用される免疫抑制薬であり、妊娠中にも継続使用が必要な場合は少なくない。しかし、特殊な疾患での使用状況にあることなどから、安全性に関する情報はいまだ限局的である。今回、TPRIに登録された腎移植後、肝移植後妊娠例で、タクロリムスでの治療例と他の免疫抑制薬での治療例における児の先天異常などの転帰について評価している。児の先天異常に関しては、催奇形性が明らかなミコフェノール酸製剤(MPA)使用例を除外して解析している。