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第10回日本母性内科学会学術集会 会長よりご挨拶

ご挨拶


10回日本母性内科学会総会・学術集会
会長 田中 幹二
(国立病院機構 弘前総合医療センター 産婦人科部長)


私が母性内科学会に関わり始めたのはいつ頃で、何がきっかけであったのか。最近記憶力の衰え顕著で定かではないのですが、現理事長 村島温子先生にお声がけ頂いたのがきっかけだったろうと思います。いずれにせよ、大学の周産期センターで合併症を持つ妊婦さん対応に日々頭を悩ませていた私にとってこのお誘いはまさに渡りに船。爾来毎年のように参加させて頂いております。


さて、この「母性内科」。今から40年以上前現大阪母子医療センターに「母性内科」が開設されたのが始まりと伺っております。今回、故木戸口先生や本学会前理事長和田先生と共にこの「母性内科」を開設されたパイオニア、藤田富雄先生に特別講演をお願いしております。開設の経緯やご苦労、成果、そして母性内科のあるべき姿など貴重なお話しをお聞かせ頂けるものと存じます。因みに座長は「父子鷹」藤田太輔先生です。この親子共演もぜひお楽しみに。


そしてもう一つの特別講演は日本産科婦人科学会現周産期委員長で「産婦人科診療ガイドライン産科編20172020」の作成委員長も務められた板倉敦夫先生にお願い致しました。私も加えて頂いた作成委員会はまさに百家争鳴。一筋縄では行かぬ論点が次から次へと噴出してきましたが、先生は常に冷静に難題をどんどん解決して行かれました。周産期界の正真正銘のトップに産科側の立場から合併症妊娠についてお話し頂きます。


続いてランチョンセミナーは、血友病のスペシャリスト西田恭治先生です。産科側には残念ながら血友病や保因者への認識が十分浸透しているとは言えず、状況によっては妊婦さんが危険な目に晒されかねません。そこで、以前私自身そのご講演を拝聴して大変勉強になった西田先生に血友病保因者への対応についてお話し頂くことに致しました。


そして、シンポジウム。テーマは本学会初?の「生殖補助医療」としました。内科の先生から生殖医療の基本を知りたい、不妊治療開始前の留意点を知りたいなどのご要望があり、弘前大学の福原理恵先生に生殖補助医療の基本を、神奈川県立こどもの萩原聡子先生に内科合併症を持つ方に対する不妊治療開始前の留意点についてご講演頂き、さらに不妊症看護認定看護師の白田浩美先生に不妊相談の実態などについてお話し頂く予定です。


その他たくさんの興味深い一般演題をご応募頂き、私自身ワクワクしております。


さあ、この「母性内科」という素晴らしい学問を共に学び、これからママになりたい人、今まさにお腹の中に赤ちゃんのいるママ、そして多くの合併症を乗り越えママとなった人、こうした「ママの味方」になりませんか?