文献紹介のページを更新いたしました(2023年12月掲載)
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妊娠中の運動は、妊娠糖尿病と妊娠高血圧症候群の発症を抑える可能性があります!
Key Point
妊娠したら何かというと「安静にしてくださいね」と言いがちではありませんか?この研究は、マタニティスポーツの妊娠糖尿病(GDM)と妊娠高血圧症候群(HDP)発症予防効果についての検討をおこなったアンブレラレビューです。アンブレラレビューというのは、これまでに発表された複数のメタ解析をさらに統合して解析した研究であり、2015年ごろから報告が増えてきた解析方法になります。スポーツは慢性炎症や酸化ストレス、血管内皮障害を軽減する作用があり、一般成人の糖尿病や高血圧の予防・治療に有効であることはよく知られています。妊婦についてのアンブレラレビューの結果、GDM/HDPの発症は妊娠中の継続した運動習慣により低下していました。ハイリスク妊婦についてのプレコンセプションケアの際、食事だけではなく運動療法についても勧めてみてはいかがでしょうか?(日本の妊婦スポーツの安全管理基準https://www.rinspo.jp/files/proposal_11-1.pdfも参照してみてください)